リオ州検察局が10日、マリエレ・フランコ・リオ市議と運転手のアンデルソン・ゴメス氏殺害犯のロニー・レッサ容疑者と賭博師(ビシェイロ)のロジェリオ・デ・アンドラデ容疑者が運営し、警官がかくまっていた賭けやビンゴのネットワーク(以下、ビンゴ網)を摘発する「カリギュラ作戦」を行い、市警警部を含む14人を逮捕したと10~11日付現地紙、サイトが報じた。
今回の作戦ではアンドラデ容疑者とその息子のグスターヴォ・アンドラデ容疑者など14人が逮捕され、現在収監中の人物も含めると、29件の逮捕令状中24件を遂行。また、家宅捜査令状も119件出ていた。
逮捕者で最も注目されたのは、スロットマシンでの賭博摘発時に犯人逃亡を容易にしたとして告発された事もあるアドリアナ・ベレン警部だ。同氏はバラ・ダ・チジュッカ署の署長だった2020年1月に部下2人がイントカヴェル作戦第2弾で逮捕され、署長を辞任。部下2人はリオ・ダス・ペドラス区のミリシア(犯罪者の民兵組織)と関係があったとされ、レッサ容疑者との会合には彼女も出た事がある。
同警部は昨年8月にリオ市のスポーツ・レジャー局長に就任。月給は8345・14レアルだが、今年2月には18歳の息子に約20万レアルの高級新車をプレゼント。アパートからは約200万レアルの現金など、収入に見合わない資産が発見され、押収された。市役所は同作戦後に同氏を解任した。
また、マルコス・シプリアノ警部は現在は市警としては働いていないが、犯罪組織と警察組織との間を取り持ち、犯罪組織に便宜を図って賭博場を自由に営業させる代わりに賄賂を受け取っていた嫌疑で逮捕された。同警部の弁護士は2018年の出来事で今頃逮捕というのはおかしいとし、逮捕の必要も否定したが、現時点では釈放の見込みはない。
ボルソナロ大統領と同じ塀で囲まれた集合住宅内にあるレッサ容疑者の自宅も家宅捜査の対象で、少なくとも二つのビンゴが摘発された。また、市警や軍警関係者を含む計30人が、犯罪組織形成や贈収賄、マネーロンダリング(資金洗浄)で告発された。