「ウクライナの女性は貧乏だから尻軽」と発言して物議を醸したアルトゥール・ド・ヴァル元サンパウロ州議が17日に正式罷免された。
しかも、94人のサンパウロ州議の内48人の賛成で罷免になるのに、この日の審議に参加した73人の州議全員が賛成という屈辱的な結果となった。
今回の件が起きるまでは「州知事選に出馬する」と鼻息荒かったヴァル氏。ウクライナ情勢視察をきっかけに一気に人気を下げた。
既に州議を辞任ずみだが、これで向こう8年間は選挙に出馬できなくなった。本人は「もっとひどいことをしても罷免されない議員もいる。あまりに不公平。これでは政治的迫害だ」と反論している。
この「もっと酷いこと」とは、2020年12月の本会議でイザ・ペナ州議の胸に近いわきの下をまさぐる痴漢行為を行ったフェルナンド・クリー州議が、6カ月の休職処分で済んだことを示しているよう。
同氏は元々「ママイ・ファレイ」の名で活動する政治系ユーチューバーだったため、そちらに専念することも考えられる。本人は、自分がユーチューバーとして人気があり金銭的にも余裕があることを羨む他の議員が過剰反応していると反論している。
★2022年4月14日《ブラジル》「ウクライナ女性は尻軽」発言のヴァル州議=サンパウロ州倫理委員会で罷免要請を承認
★2022年3月8日《サンパウロ州議》ヴァル「ウクライナ女性は尻軽」発言=非難轟々で知事選断念
★2022年3月3日《ブラジル》お騒がせ州議員が戦火のウクライナに=「現状視察」主張も批判殺到