《リオ州》州内最大のミリシア摘発=治安関係の公務員も対象に

 リオ州検察局と同州市警、軍警が20日、同州最大の犯罪者の民兵組織(ミリシア)に関与している治安関係者摘発のための「エロン作戦」を敢行し、8人を逮捕したと同日付現地サイトが報じた。
 ミリシアは警官や消防士、政治家なども関与している事が多い。今回の作戦では軍警3人と刑務所職員6人、女性警部1人が捜査対象となっており、その内の8人を含む10件の逮捕令状と11件の家宅捜査令状が出た。逮捕者8人には、刑務所職員4人と軍警2人が含まれている。
 治安関係の公務員が逮捕や家宅捜査の対象とされたのは、彼らが職務上の権限などを利用して犯罪者に種々の情報を流したりしていたためだ。警察車両を使って逃亡中の犯罪者をエスコートした事も確認されている。
 治安関係者が犯罪者らに流した情報にはライバル組織に対する摘発作戦の情報や、関与する組織が活動しやすくするような情報が含まれていた。
 また、逮捕された刑務所職員の妻で家宅捜査の対象となった女性警部は、犯罪組織を助けるために自分自身の暗証を使ってデータバンクにアクセスして必要な情報を流していたという。
 これらの治安関係者は昨年6月に警官に殺されたウエリントン・ダ・シルヴァ・ブラガ容疑者(通称エコ)の兄弟で同容疑者の後を継いだルイス・アントニオ・ダ・シルヴァ容疑者(通称ジーニョ)と直接コンタクトを取る関係だった。
 今回の作戦は、昨年4月の摘発作戦で押収された携帯電話のデータなどを使った捜査に基づいて行われた。

最新記事