国立社会保障院(INSS)の医師達が52日間のストを終え、23日から職場に復帰と同日付現地サイトが報じた。
給与調整など、18項目での改善を求めたINSSの医師のストは連邦政府と合意に達した事で終わり、年金や疾病手当てなどをもらうための医師の診断が再開される事になった。
連邦医療専門家協会副会長のフランシスコ・エドゥアルド・カルドーゾ・アルヴェス氏によると、給与調整に関する合意は条件付で、連邦公務員全員に一律で調整する場合はそれに従うが、連邦政府が特定部門の公務員に特権を与える場合は19・9%の調整となるという。
新たに年金を受給する人や疾病、障害などで働けなくなった人達に対する診断書の作成は以前から遅れていたが、今回のストで診察や診断書の作成がさらに遅れた事を受け、医師達には1日最大12人への対応が定められた。また、それを超えて対応した医師には、1回の診察について、61・72レアルの手当てが支払われるという。
ストなどで働かなかった公務員は、8カ月以内にその分を取り戻さなければならないと定められている。
なお、連邦政府は公務員全員に5%の給与調整を行う意向を表明した上で、22日までに結論を出すとしていた。だが、ボルソナロ大統領は19日、7月以降、連邦公務員全員に5%の調整を行うと、省庁予算をさらに60~70億レアル削減しなければならなくなるとして、一律調整は確定事項ではないと発言。
大統領は当初、連邦警察や連邦道路警察といった治安部門の公務員のみに給与調整を行う予定だった。19日も、「上限額をもらっている公務員まで給与調整を求めてストなどを行うとしている。私も限界だ」としたが、公務員達は納得しておらず、中銀や国税庁の職員に倣ってスト入りする部門が増えている。