ブラジル日本文化福祉協会(文協)は5月19日、サンパウロ市の文協ビルにて、国際協力機構(JICA)助成による新設備お披露目式と日本国外務省及びJICAへの謝恩会を行った。
文協はJICA助成により、大講堂舞台へ上がるための障害者用エレベーターや文協ビル本館から体育館へ続く廊下にスロープを設置するなどのバリアフリー化を行った。お披露目式では、新設した大講堂障害者用エレベーター前で除幕式を行った。
その後、貴賓室にて謝恩会を行い、JICA助成の下で行われた6つの事業(施設バリアフリー化、デイケアセンター、TV BUNKYO、文協美術館、文協総合美術展、夏の文化祭り)の紹介、日本国外務省から助成を得て行われた、日本から帰国した日系青年への社会参加支援プロジェクト「modoritai」の活動報告を行った。
挨拶に立った石川レナト文協会長は「JICAと日本国外務省からの助成は、コロナ禍によってもたらされた経済危機の中で、助けとなっただけでなく、活動の活性化にも繋がる重要なものだった。これからも両団体とは緊密な協力関係を維持し、ブラジル社会に日本文化を伝える活動に励んでいきたい」と述べた。
江口雅之JICAブラジル事務所長は、助成を通じて文協の文化福祉活動に貢献できたことは光栄なことであると述べ、「日本は大震災の際にブラジル日系団体から大きな支援を受けた。我々もできる限りの協力をしていきたい」と語った。
桑名良輔在サンパウロ総領事は、「文協はコロナ禍の困難な状況の中で結束力を強くし、ハイブリッド式(対面と通信を組み合わせた形式)の活動で、若者と高齢者の両方を巻き込む包括的な活動を実現させた」と文協の活動を称賛し、今後の活動への期待を述べた。
文協から江口所長と桑名総領事に表彰プレートが贈られ、山下譲二評議員会長の乾杯の音頭で歓談へと移った。出席者らには、文協和食普及委員会の荒木照子委員長、杉本マリ副委員長、料理家福島マレーネさんらによる豪華弁当が振舞われた。