《ブラジル》サンパウロ州地域選挙裁がモロの拠点変更認めず=選挙出馬無効の危機も

 サンパウロ州下議選または上議選への出馬が予想されるセルジオ・モロ氏(ウニオン)に対し、サンパウロ州地域選挙裁が7日、拠点をサンパウロ市に移した際の住所が認められないとして、選挙人登録の変更を拒否した。選挙高裁への控訴は可能だが、出馬できない可能性が出てきた。7、8日付現地紙、サイトが報じている。
 モロ氏は3月末、政党移行期間の締め切りギリギリに、所属していたポデモスからウニオンに移籍。モロ氏はパラナ州連邦地裁のラヴァ・ジャット作戦担当判事として有名だったが、この際、拠点地域をサンパウロ州に移した。
 だが、その際の住所を宿泊していたホテルの住所で登録していたことを労働者党(PT)が問題視し、地域選挙裁に訴えていた。
 これに対し地域選挙裁は7日、「もう30年以上前から、実際に住んでいる住所が登録住所と決まっている」「サンパウロ市での住所が大半の時間を過ごす、実体のあるものとして認められない」という厳しい見解を示した。このままでは、サンパウロ州を拠点とした選挙への出馬は認められなくなる。 
 この結果にモロ氏自身は、「正直なところ驚いたが、私はブラジルをあきらめない」と語り、出馬に向け、選挙高裁に控訴することをほのめかした。
 選挙出馬を目的とした住所登録の変更に関しては先月末、サンパウロ州検察局がモロ氏に対して好意的な見解を示していた。
 モロ氏は当初、大統領選出馬を目指してウニオンに移籍したが、党内の強い反対であきらめざるをえず、上議か下議選に切り替えていた。また、今回の問題でパラナ州から出馬することも考えている。

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