【既報関連】新型コロナの感染状況が悪化し、新規感染者の7日間平均は4万人台に逆戻りした上、死者も160人/日に届こうとしている。
10~12日付現地紙やサイトによると、現在の感染状況の悪化は、欧州などで感染者急増を招いたオミクロン株亜種のBA4とBA5による感染増加が牽引している。全国民健康研究所(ITpS)によると、二つの亜種は5月上旬に採取された検体の10・4%だったが、4週間後は44%に増えた。
4~11日(感染学上の第23週)の新規感染者は前週比で40・6%、前々週比では75・1%増の29万2068人で、7日間平均は4万1724人だ。これは3月16日の4万681人以来の4万人超えで、12日の7日間平均は4万2504人に増えた。
同週の死者は、前週比で7・7%、前々週比で24・8%増の1077人(7日間平均は154人)で、4月4~11日の1015人(平均145人)以来の1千人超えとなった。こちらも、12日の7日間平均が158人に増えている。
感染が再び拡大しているため、観察下に置かれている患者数も増えており、12日には全体の1・9%にあたる60万8465人に達した。この数は、5月25日の28万5096人(0・9%)の倍以上で、入院者や自宅療養者が急増している事を示している。
これらの数字はいずれも、保健省が非常事態解除を宣言する意向を表明した4月22日や、非常事態解除直後の5月下旬に記録した数字を大幅に上回る。4月22日の感染者と死者の7日間平均は1万3056人と93人で、5月25日の感染者の平均は1万4970人まで減少した。死者の平均は5月23日に97人を記録後、6月6日には75人まで減ったが、感染者と死者はいずれも、その後は増加に転じている。
なお、10日現在でBA4とBA5への感染者が確認されているのは、13連邦自治体の198市だという。
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