《ブラジル》新作映画でLJ作戦の裏側を暴露=検察が証言を無理強い

 建設大手オデブレヒトの幹部の一人がラヴァ・ジャット作戦で報奨付証言(デラソン・プレミアーダ)を行う際、検察官たちからルーラ元大統領に関する言及を行うよう圧力がかけられたと告白していたことがわかった。12日付フォーリャ紙が報じている。
 これは、16日から全国公開されるドキュメンタリー映画『アミーゴ・セクレット(Amigo secreto、秘密の友人)』の中で、オデブレヒトの元専務アレッシャンドリーノ・アレンカール氏が語ったものだ。アレンカール氏はその中で、「検察官が尋ねてくることといえば、私が知る由もない、ルーラ氏の家族や兄弟、さらには講演会についてのことだった」と語っているという。
 アレンカール氏が行ったデラソンは、2010~11年に起きたとされる、サンパウロ州アチバイアにある別荘を介した贈収賄工作に関する疑惑(裁判無効で打ち切り)に関するもので、オデブレヒトが計上した建築費などの報告を行ったが、「私は真実の限界まで語ったが、あれ以上証言を求められていたら偽証を行っていただろう」と語っている。
 アレンカール氏は、「他の証言者たちも釈放されるために偽証を行っていた」とも語っている。同氏は「ある者はアエシオ・ネーヴェス氏(2014年の大統領候補)の秘密口座疑惑の話を持ち出して釈放された」といい、「こんな(大物政治家によるスキャンダル獲得狙いの)やり方が汚職対策であるべきなのか」と、不信感を持ったという。
 ラヴァ・ジャット捜査班がルーラ氏の捜査に関し、証言者に無理強いして話させていたとの疑惑は以前から囁かれていたが、証言者が具体的に明らかにしたのは初めてだ。

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