【既報関連】オズワルド・クルス財団(Fiocruz)が13日、感染力が強いオミクロン株が変異し、免疫をよりすり抜けやすいBA4やBA5、BA2.12.1という型の亜種が確認されていると発表した。
13、14日付現地紙やサイトは、ベロ・オリゾンテ市などが閉鎖空間でのマスク着用を義務化した事や、サンパウロ市が新型コロナ感染者用の病床数を増やした事などを報じている。
現在の感染再拡大は「第4の波」とも見られ、ここに来て初感染した人やワクチン接種完了後に感染や再感染した人は、驚きや疑問の声を上げている。
再感染例は2020年から出ているが、現在の再感染は2度のワクチン接種(ヤンセン社製は1度)終了者や補強接種を受けた人でも起きている。だが、ワクチン接種の最大の恩恵は感染防止ではなく、重症化や死を防ぐ事だ。感染力がより強く、自然感染やワクチン接種で得た抗体をすり抜ける亜種が出てくるならなおさらだ。
これが、1度かかったら、または予防接種を受けたら生涯免疫ができる病気と新型コロナとの差といえる。生涯免疫ができる病気には水痘などがあるが、予防接種はどれも100%ではなく、稀に感染や再感染が起こる。
新型コロナではワクチン接種や感染で得た抗体が時間と共に減少する上、現在も変異が起きているため、再感染はより起こりやすい。新型コロナは無症状患者も多く、気づかない内に患者と接している可能性があるから要注意だ。
そこで強調されるのが、接種完了や補強接種の必要性だ。重症急性呼吸器症候群(SARS)に占める新型コロナ患者の割合が70%に戻った事、サンパウロ州では新規感染者の7日間平均が1万人に達する勢いである事などからも、再感染者が相当数いる事は想像に難くない。
重症化や死を避ける意味でも、ワクチン接種やマスク着用、手指消毒などが再度よびかけられている。
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