保健省が16日、新型コロナの4度目のワクチン接種(2度目の補強接種)の対象を40代にも広げる方針を固めたと同日付現地サイトが報じた。
国家予防接種計画の会合で話し合われた内容の正式な発表は20日となる見込みだが、リオ市では17日、40歳以上の人への4度目の接種を21日から始めるという案内を出した。また、連邦直轄区でも同日、40歳以上の人と医療関係者、妊婦を対象とする4度目の接種の会場などの案内を出した。
4度目の接種は、3度目の接種または最初の補強接種を受けてから4カ月以上経った人を対象に行われる。連邦直轄区では、ヤンセン社製のワクチン接種を受けた後に同社製のワクチンで補強接種を受けた人も、4カ月以上過ぎていれば、2度目の補強接種を受けるように勧めている。
新型コロナはオミクロン株の亜種が次々に確認され、16日も、リオ・グランデ・ド・ノルテ連邦大学熱帯医学研究所が新たなオミクロン株の亜種を発見と報じられた。
オミクロン株の亜種は原種より感染力が強く、感染したり予防接種を受けたりして得た抗体をすり抜ける可能性がある。
最初の補強接種と2度目の補強接種の効果が同等かは意見が分かれている。だが、一部の専門家からは、亜種の中には進行が早いために処置が遅れ、重症化する可能性が高いものもあるという声が出ている。
ワクチン接種を完了した事で安心せず、補強接種を受ける事が必要との考えが広がっている。自然感染やワクチン接種で得た抗体は時間と共に減少する事が確認されており、補強接種で抗体数を保つ必要もあるようだ。
ブラジルでは、新型コロナの感染者や入院者、死者の三つが増加傾向にあり、第4の波を懸念する声が出ている。
なお、保健省は16日、サンパウロ州でまた1人、サル痘の患者が確認された事を明らかにした。新たに確認された患者はインダイアツーバ在住で28歳の男性で、欧州への旅行歴がある。
また、17日にはリオ・グランデ・ド・スル州在住で欧州への旅行歴のある34歳の男性の感染が確認された事も公表された。
これによって、感染が確認された患者数は7人に増えた。保健省によると、観察中の患者も9人いるという。