6月11日午前10時頃、サンパウロ市アクリマソン区の仕立て屋で強盗未遂事件が起きた。事件現場はブラジル和歌山県人会館の2軒隣の店。店には60代の女性店主と客の母娘2人がいた。強盗は年配と若者の男2人組。若者の強盗犯が上着の下から拳銃を隠しながら見せ、店主らにスマートフォンなどを渡すよう要求。拳銃を偽物とみた客母娘の娘が抵抗すると、強盗らは要求を諦め、逃げ去った。
事件直後、客母娘の娘は、本紙記者の取材に対し、緊張に震えながら「パトカーが近くにいたけど、どうせ何も対処しない。犯人も捕まってもすぐに釈放される」と警察に対する不満を語った。娘はキックボクシング経験者だった。
仕立て屋の店主は「これまでは店のドアを開け放して営業していたけど、あの強盗たちがまだそこらへんにいると思うと不安で、今はドアに鍵かけています。でも、お客さんが来るたびに鍵を開けにいくのは大変。もうどうしたらいいかわからない」と語った。