元陸軍司令官で、ボルソナロ政権での軍人官僚の調整役とみられていたエドゥアルド・ヴィラス・ボアス氏が21日、大統領府安全保障室(GSI)の特別補佐官を辞任した。22日付現地紙が報じている。
ヴィラス・ボアス氏は2015年、ジウマ大統領(当時)の指名により陸軍司令官に就任した。労働者党(PT)政権からの指名による就任ではあったが、同氏は2018年4月、同党のルーラ元大統領がラヴァ・ジャット作戦で2審有罪判決を受けた後の最高裁での人身保護令適用か否かの審理の前に、陸軍専用のツイッター・アカウントで、「人身保護令を適用するなら黙ってはおかない」と威嚇的なツイートを行い、物議を醸した。この審理でルーラ氏は人身保護令が見送られ、服役。この年の大統領選出馬が見送られた。
ヴィラス・ボアス氏は陸軍司令官の任期を終えた2019年1月にGSIの特別補佐官としてボルソナロ政権に入り、軍人閣僚の影のコーディネーター役を務めていた。
同氏は21日に辞表を提出し、受け入られた。理由は、長年患っていた筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療のためだ。同氏はGSI補佐官就任以来、鼻からチューブをつないだ状態のまま、車椅子で行動している姿で知られていた。