《ブラジル》どこまで増える?! サル痘感染者=すでに16人確認、市中感染も

典型的な症状(UK government, via Wikimedia Commons)

 【既報関連】保健省が23日、サンパウロ市で市中感染と見られるサル痘感染者が3人確認されたと発表した。また、リオ市保健局が同日、同市でもサル痘の感染者が2人確認されたと発表し、全国の感染者は少なくとも16人となったと同日付現地サイトが報じた。
 サンパウロ市で確認された患者3人は24~37歳の男性で、病状は安定している。3人はいずれもサル痘の感染者が確認された国への旅行歴がなく、当局が感染経路についての調査を継続している。患者は各々、隔離状態に置かれ、州と市の保健局が観察を続けている。
 保健省はこの時点で、全国のサル痘感染者はサンパウロ州10人、リオ州とリオ・グランデ・ド・スル州各2人の14人で、感染者が確認されている国への旅行歴や外国人との接触が確認されている輸入型が11人、市中感染が3人と発表した。
 他方、23日夜のリオ市保健局の発表によると、同市で確認されたサル痘感染者は25歳と30歳の男性だ。こちらも、感染者が出ている国への旅行歴や外国人、帰国者との接触歴がなく、市中感染と見られている。これにより、リオ市での感染者は3人、リオ州全体では4人となった。
 リオ市の感染者は全員、自宅療養中で、保健局が毎日、経過を観察している。また、感染確認者と接触のあった人々の感染の有無も調査中だ。
 サル痘のウイルスは天然痘に近い種類で、西アフリカでの流行をもたらしているウイルスの致死率は1~3%、コンゴで確認されている型は致死率が10%とされている。
 サル痘は中央アフリカと西アフリカ限定の流行病と見られていたが、5月以降は大陸以外の場所で感染者が報告され始めた。大陸以外の場所で確認されているウイルスは非コンゴ型で、大半が軽症で終わる。世界保健機関(WHO)によると、5月15日までの感染者は42カ国、23103人で、死者も1人出ている。

★2022年6月23日《ブラジル》サル痘の感染者11人に増える
★2022年6月22日《ブラジル》サル痘感染確定者が8人に=最初の患者に退院許可
★2022年6月16日《ブラジル》全国でサル痘患者5人確認=観察中8人、死亡例は該当しないとの判断

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