ペトロブラスの経営審議会は27日、カイオ・マリオ・パエス・デ・アンドラーデ氏を経営審議会の委員兼総裁後任として承認。28日から職務に就いた。当面の任期は来年4月までとなる。27、28日付現地紙、サイトが報じている。
アンドラーデ氏は、ボルソナロ大統領が前任者のジョゼ・マウロ・コエーリョ氏の解任を決めた5月の時点で後任に指名されていた。27日の経営審議会では、7対3で同氏の総裁就任が承認された。
ペトロブラスによると、同氏の経営審議会の委員職は次の株主総会(日程は未定)が行われるまでで、総裁としての任務は2023年の4月13日までとなる。
アンドラーデ氏はボルソナロ政権下では通算5人目の総裁となる。ペトロブラスと大統領の確執は、ディーゼル油とガソリン、台所用のガスの価格高騰でより強まり、前任のジョゼ・マウロ氏は2カ月間、その前のジョアキン・シウヴァ・エ・ルナ氏も11カ月間での退任となっている。
大統領は新総裁に高騰する燃料価格の抑制を期待している。ペトロブラスの現在の価格政策は2016年のテメル大統領の時代に決められたものだ。
アンドラーデ氏はパウリスタ大学で社会通信を学び、米国のハーヴァード大学で経営と運営で修士号、米国のデューク大学で博士号を取得している。総裁就任前まではパウロ・ゲデス経済相のもとで書類手続き簡素化局の局長を務め、ゲデス氏の右腕として手腕を評価されていたが、エネルギー関連の職務を手がけたことはない。
アンドラーデ氏総裁就任とタイミングを合わせるように、ペトロブラスはリオ・グランデ・ド・スウ州のアルベルト・パスクアリーニ製油所(Refap)やペルナンブッコ州のアブレウ・エ・リマ製油所(Rnest)、ジェツリオ・ヴァルガス製油所(Repar)の売却準備を進めている。