《ブラジル》北東部で再び水害が発生=アラゴアス州では6人死亡

アラゴアス州の被災地の様子(Divulgacao/Defesa Civil AL)

 先週末から北東部が再び大雨に見舞われており、アラゴアス州では少なくとも6人が死亡、5万6千人が自宅退避を余儀なくされていると4、5日付現地サイトが報じた。
 北東部は5~6月にも大雨による被害を受けており、今回の豪雨で具体的な被害が出る前から、非常事態を宣言する市が出ていた。
 パウロ・ダンタス・アラゴアス州知事が4日の午後流したツイッターによると、この時点で同知事は、同州内102市中、過半数の56市の市長から被害状況の説明を受けている。これらの市は既に、非常事態を宣言している。
 これを受け、連邦政府も4日、それ以前の雨で窮状を訴えていた23市に加え、さらに15市の非常事態宣言を認めた。非常事態を宣言した市は、国や州からの支援を優先的に受けられる上、復興などに必要な物資やサービスを入札せずに購入、契約する事ができる。
 ダニエル・フェレイラ地域開発相とロナルド・ベント市民相らが4日に現地を訪問・視察し、州当局と対応策などについて話し合った。また、川の増水や大量の水を含んだ地層の動き、家屋の塀や壁のヒビや割れ目などに最大限の注意を払うよう求めた。
 アラゴアス州では、洪水や浸水で家族全員が避難所に入ったという人と、友人や親戚の家に身を寄せているという人が、合わせて5万6千人に達している。少なくとも6人の死亡が確認されている。
 被害が出ているのはアラゴアス州だけではなく、北大河州やペルナンブコ州でも様々な被害が報告されている。これらの州も5~6月の大雨で甚大な被害を受けており、復興半ばで改めて水害に襲われた事になる。
 ペルナンブコ州の場合は、被災者を助けようとしていた公務員が感電後に濁流にのまれて、5日に遺体が発見されたという。5日夕刻にも、行方不明者が2人で6千人余りが避難所や友人、親戚宅に身を寄せていると報じられた。
 連邦政府は既に、被災地住民への勤続期間保障基金(FGTS)の引き出しなども認めている。

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