日本政府が昨年(令和3年)に行った春と秋の叙勲受賞者に対する勲章・勲記伝達式(在サンパウロ総領事館管轄内叙勲者対象)が6月15日、サンパウロ市の在サンパウロ総領事公邸で行われた。
令和3年度の春の叙勲では、在サンパウロ総領事館管轄内から、邦人叙勲として林慶太(林宗慶)氏(76歳、旭日双光章)、外国人叙勲として中矢・レナト・ケンジ氏(76歳、旭日双光章)、東・ルイス氏(70歳、旭日双光章)が受勲。秋の叙勲では邦人叙勲として鈴木章子氏(92歳、旭日双光章)、小賀誠二氏(84歳、瑞宝小綬章)、外国人叙勲としてペドロ・イサム・ミズタニ氏(62歳、旭日単光章)が受勲した。
伝達式には受勲者関係者を始め、ブラジル日本文化福祉協会、宮坂国人財団、サンパウロ日伯援護協会、ブラジル日本都道府県人会連合会、日伯文化連盟、ブラジル日本商工会議所などの日系団体代表者らが出席。桑名良輔在サンパウロ総領事から受勲者へ賞状と勲章が贈られた。
挨拶に立った小賀氏は、元サンパウロ大学教授で日伯学術交流に貢献した。挨拶では、千葉大学での研修体験を振り返り、機会を提供してくれた日本政府に恩返しをしたいと述べ、「私の働きに一番貢献してくれたのは私の妻です。いつも口にはしていませんが、本当に感謝しています」と家族への感謝の気持ちを語った。
ピラシカーバ日伯文化体育協会の活動に長年にわたって携わり、カラオケなど日本文化普及に貢献したペドロ氏は「とても光栄で、嬉しく思います。それとともに、日本の文化と伝統を後世に伝える責任を改めて感じました。これからも頑張っていきます」と今後の活動への意気込みを語った。
ブラジル陶芸界の第一人者である鈴木氏は「本当に、これ以上光栄なことはありません。私は日本で生まれましたが、ブラジルに育てていただきましたので、これで少しはその恩返しができたのではないかと感じ、とても嬉しいです」と語った。
桑名総領事は「令和3年の叙勲では、ビジネス、文化、学術界など様々な分野の貢献者が叙勲されました。これはそれだけ広い分野に日伯関係が根付いていることを表しています」と述べ、叙勲者らの日伯関係への貢献に対して感謝を述べた。