サンタクルス日本病院学術研究所(IPESC)は6月28日、サンパウロ市ビラ・クレメンチノ区の同研究所で開所式を行った。
IPESCは、健康に関する科学知識を普及し、医療従事者の育成と交流を行うことを目的に2019年に発足。IPESC事務所(サンタクルス日本病院から徒歩5分、Rua Loefgreen,332)は20年に完成していたが、コロナ禍により、開所式を行っていなかった。
今年3月には日本政府事業「Study in Japan」に基づく日本留学支援事務所が併設され、式典当日はIPESC事務所開所と並んで開所が祝われた。
式典には林禎二駐伯日本国大使、IPESCと学術交流を行う筑波大学の永田恭介学長らが出席。挨拶に立った林大使は「日伯間の留学制度を支援し、両国の学生交流をさらに強化したい」と述べ、末松信介文部科学大臣と日伯の教育関係の強化を促進させる対談を行ったことを明かした。
西国幸四郎IPESC理事長は「今後は研究活動と留学事業をより促進させていきたい。筑波大学の他に大阪、九州大学などともより協力関係を深め、ともに活動を行っていきたい」と述べた。
永田学長「できるだけ応援していく」
永田学長は筑波大学とIPESCの共同研究が世界的な学術誌に掲載されたことなどに触れ、「ブラジルの優秀な学生たちが望む場所で勉学に励めるということはとても良いことです。『Study in Japan』事業を始め、これからもできるだけ応援していきたい」と日伯学術交流に対して積極的な協力姿勢をみせた。