《ブラジル》選挙高裁=選挙監視で米州機構と合意=フェイクニュース拡散は当選取り消し

選挙高裁(Marcelo Camargo/Agencia Brasil)

 10月の統一選挙に向け、選挙高裁が国際的な選挙監視団受け入れに関する合意書に署名した。選挙当日のボランティアの選任、通達も始まったと5日付現地サイトが報じた。
 国際的な監視団受け入れは2018、20年に続くもので、5日は米州機構(OAS、ポ語の略号はOEA)との間での合意書への署名がなされた。
 OASとの合意は先週のメルコスル(南米南部共同市場)議員団(Parlasul)との合意書署名に続くもので、選挙法や手続きの順守、選挙管理機関の働きに偏りがないかなどを監視する。
 選挙高裁によると、国際的な監視団の働きはブラジルの選挙制度の改善に寄与するためのもので、選挙高裁や選挙管理委員会とは独立した形で進められる。
 選挙高裁はポルトガル語圏共同体(CPLP)の選挙ネットワークや選挙正義のための世界ネットワーク、選挙制度のための国際財団(Ifes)、汎米選挙機関連合(Uniore)からの監視団受け入れも考えており、近日中に合意書を取り交わす意向だ。
 5日には、10月の投票日に会場での受付や投票管理を行うボランティアの選任、通達作業も始まった。投票会場での対応や事前投票などの受付、交通支援などの働きのためのボランティアは200万人に及ぶ見込みだ。地域選挙裁判所が選んだ候補者には郵送やeメール、アプリで正式な通知が送られ、本人が了承すればオンラインでのトレーニングも始まる。
 ボランティアは18歳以上で選挙人登録がきちんと行われている人に限られ、候補者の親族や政党関係者、行政機関の役職者や選挙裁判所の職員などは除外される。
 なお、選挙高裁は今年、フェイクニュース(虚報)拡散は出馬資格剥奪や当選取り消しにつながる事を確認しており、6月21日にはソーシャル・ネットワーク・サービス上で虚報を拡散したりした例の通告を受け付けるためのプラットフォームを開設した。
 選挙高裁のサイトでは、選挙裁判所を装って、投票場所や時間、投票に必要な書類などに関する誤解を招く情報を配布した例、投票所に関する危険情報、選挙プロセスに関わる人への口頭での攻撃、投票結果の改ざんや投票結果に関する未確認情報拡散などの情報提供を受け付けている。

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