「安倍首相、御恩は一生忘れません」ブラジル山口県人会 伊藤紀美子会長

後小畑のパネルの前で記念撮影する(左から)西村顧問、伊藤事務局長、要田会長、安倍総理、昭恵夫人
後小畑のパネルの前で記念撮影する(左から)西村顧問、伊藤事務局長、要田会長、安倍総理、昭恵夫人(2014年)

 安倍元首相の訃報を受け、ブラジル山口県人会の伊藤紀美子会長は「残念でなりません。安倍元首相には父・晋太郎さんの代から県人会を助けて頂いていました。御恩は一生忘れません」と電話口で肩を落とした。
 伊藤会長は2014年の安倍首相来伯時、県人会事務局長として歓迎準備に奔走。県人会員らとともに県人会館に安倍氏の父・晋太郎氏の出身地・油谷の特大パネルを展示するなどし、歓迎の意を表した。安倍氏の滞在予定には当初、山口県人会館訪問は含まれていなかったが、県人会の厚意を知った安倍氏は予定を急きょ変更し、昭恵夫人ともに県人会館を訪れ、県人らに感謝を伝えにきてくれたという。
 安倍氏は1985年に父・晋太郎外相の秘書として来伯。聖市シーザーパークホテルで行われた歓迎会には、県人会員118人が参加し、安倍親子の来伯を祝した。
 山口県人会館には父・晋太郎氏が85年の来伯時に寄贈したレーザーカラオケセットが飾られており、14年に会館を訪れた安倍氏は当時を振り返りながら「もう古いからまた新しいのを送ろうか」と冗談を交えつつ感慨深そうに眺め、後日実際にカラオケセットを県人会に寄贈してくれた。安倍氏は、県人会の周年記念時には必ず祝電を送ってくれたという。
 県人会には会員からお悔やみの連絡が多く集まっており、県人会では、安部氏の事務所または自宅宛てに弔意を表したお悔やみの手紙を送る準備をしている。また、開催時期は未定だが、これまでに県人会が行った展示会の中から、安倍氏に関する展示を再展示する追悼展示会の準備も行うという。

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