リベルダーデ文化福祉協会(ACAL、藤本徹也会長)主催の第43回七夕祭りが9日、10日の両日、サンパウロ市のリベルダーデ日本広場とガルボン・ブエノ街を中心に開催された。初日の午後2時から鳥居前で開幕式が神式で厳かに行われた。追悼のために舞台の背景には、故池崎博文前会長が挨拶する過去の映像が投影された。
両日とも晴天に恵まれたこともあり、会場となった広場と通りは来場者でごった返し、日中はまともに歩けない状態となるほどの賑わいだった。ACAL幹部によれば「今年の来場者の多さはすごい。1日だけで20万人ぐらい来ているかも」とのこと。
10日午前に訪れた大統領候補のシモネ・テベテ上院議員はステージで「私も移民の孫だ。これはブラジルの多文化をさらに豊かにするイベントだ。上院を代表して日系コロニアの皆さんに感謝する」と挨拶した。
同祭は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2020年は同区ファグンデス街で規模を縮小したドライブスルーとオンライン方式で行われたが、21年は中止となり、今年は3年ぶりの本格的なイベント開催となった。
リベルダーデ日本広場の特設舞台及び周辺ではラジオ体操、太鼓演奏、舞踊、バンド演奏など2日間にわたって42の演目が披露。日曜朝のリズム体操では、最後の一曲の際「お客さんも一緒に踊りましょう」と呼びかけると30人以上が雪崩ごみ、楽しそうに体を動かす場面も見られた。
ガルボン・ブエノ街の「大阪橋」上では約30店の屋台も並び、日中は大混雑でまともに通れないほどの人々で溢れた。
同祭2日目の10日午後2時半頃でも、地下鉄リベルダーデ駅で下車した来場者がとめどなく会場に流入した。同広場近辺では、七夕飾りを背景に写真を撮ったり、短冊にポルトガル語で願い事を書いて笹にくくり付ける非日系人の姿も目立った。