《ブラジル》3~5歳児にコロナバック=Anvisa全会一致で適用拡大を許可=感染者や子供の死者増える中

3~5歳児へのコロナバック適用承認と報じる13日付アジェンシア・ブラジルの記事の一部

 国家衛生監督庁(Anvisa)が13日、国内外での研究結果を受け、新型コロナワクチンのコロナバックの3~5歳児への適用を全会一致で認めたと12、13日付現地紙、サイトが報じた。
 コロナバックは国内で最初に緊急使用が認められた新型コロナワクチン。成人向けの認可は2021年1月17日、6~17歳児向けの認可は2022年1月20日に出ていた。今回は3月14日申請分の3~5歳児向けの認可が出た。
 コロナバックは恒久的な使用認可が出ておらず、今回の認可も緊急使用認可扱いだ。だがファイザー製の小児用ワクチンは効果が短いなどの声があり、同ワクチンでも認可されていない3~4歳児も含む年齢層向けのワクチン認可は多くの人々に安堵感を与えた。
 ブラジルは今、新型コロナの第4波の只中にあり、デルタ株による感染第2波の2021年3月初旬並み、オミクロン株による第3波でも3月初旬並みの感染者が出ている上、予防接種が使えない5歳未満の子供の死者が増えているからだ。
 感染者増加は、24時間の感染者数登録が7万人超という日が週4日という週が2週続き、感染者の7日間平均が5万5千人を超える状態が13日までで16日間続いている事などでも明らかだ。
 13日発表のオズワルド・クルス財団(Fiocruz)の重症急性呼吸器症候群(SARS、ポ語はSARG)関連の報告書では、3~9日に発生した患者の77・6%は新型コロナに感染しており、新型コロナによる患者には4歳までの子供もいる事が明らかにされている。
 同財団レオニダス&マリア・デアネ研究所とアマゾナス州立大学は8日、コロナ禍第3波の1月23日~2月12日は12~17歳の死者は減った。だが5~11歳の死者は第2波のピーク(21年3月14日~4月3日)より74%増えたと発表。第4波(6月)でも大人の死者は減っているが、2~4歳は82%、1歳未満も54%増えており、ワクチン接種は急務と訴えていた。
 保健省が正式認可の欠如を理由に購入を差し止めているため、ブタンタン研究所は4月8日に補強接種への使用認可、7月9日には恒久的な使用認可を申請している。

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