【既報関連】パラナ州市警は15日、9日にフォス・ド・イグアスーで起こった労働者党(PT)会計マルセロ・アルーダ氏の殺害事件に関し、ジョルジェ・グアラーニョ容疑者による犯行は「政治的殺害」ではないとの判断を行ったと発表した。15日付現地サイトが報じている。
この事件は、アルーダ氏がルーラ氏の大統領選出馬支援なども謳う形で誕生日を祝っているところに、熱心なボルソナロ大統領支持者であるグアラーニョ氏がボルソナロ氏の名を叫んで乱入。その上、アルーダ氏とのいさかい後に武器を取りに帰ってから現場に戻り、殺人に至ったことから、全国的な注目を集めていた。
この日の見解で市警は、「同容疑者が挑発して行われた政治やイデオロギーの議論が元になって乱闘が始まった」ことは断定した。だが、「同件を政治的殺害とみなすためには他の人物の政治生命を奪うか、困難にすることが必要だ」との見解を示した。
グアラーニョ容疑者は重体でまだ入院中だが、すでに殺人罪で起訴されている。同容疑者は警察に対し、アルーダ氏は殺害事件となった誕生パーティの前にシュラスコを行っており、その時に侵入しようとすでに試みていたという。同容疑者の姿は、そのときの防犯カメラの映像にも映し出されている。
だが、大統領を擁護するようなこの見解に遺族は納得しておらず、専門家もその内容に首を傾げている。