【18日の市況】コモディティに助けられイボベスパ指数0.38%上昇、ドルは0.39%上昇


 コモディティの上昇はブラジル株式市場の主要指標を牽引したが、イールドカーブの上昇も引き起こした。Ibovespaは今週月曜日(18日)に0.38%上昇し、96,916ポイントで終値となった。ブラジル証券取引所の主要株価指数は、米国のベンチマークが一斉に下落する中、コモディティ市況に助けられ上昇した。

 米国のダウ・ジョーンズは0.69%、S&P500は0.84%、ナスダックは0.81%それぞれ下落した。アップル(AAPL34)が雇用を減らし経費を削減するとのニュースに市場が否定的に反応し、米国が景気後退に陥るとの見通しが強まった、との見方が出ている。
 米連邦準備制度理事会(FRB)が来週FFを1%ポイント引き上げず、すでに実施されている0.75ポイントの引き上げを維持するとの示唆さえ、その下落を防げなかった。
 10年物国債利回りも金融当局の言葉を無視し、商品高騰を背景に4.4bp上昇し、2.974%となった。
 Ibovespaは、中国が不動産セクターで市場に流動性を注入することを望んでいると見る専門家がいる。中国は、低迷している経済を引っ張るために、市場に流動性を生み出そうとしている。それに伴い、コモディティが強く上昇したと今日の動きを見ているわけだ。
 ブレント原油1バレルあたりの価格は4.47%上昇し、105.68米ドルとなった。一方、鉄鉱石の価格は、大連港で2.18%上昇し、100.69米ドルとなった。
 このため、ペトロブラスの普通株と優先株(PETR3;PETR4)がそれぞれ3.33%と2.29%上昇し、取引のハイライトとなった。ペトロリオ(PRIO3)の普通株は6.72%上昇、3Rペトロリアム(RRRP3)の普通株は2.26%上昇した。
 本日の最後の方では、価格の持ち直しやリスク回避の動きが少しあった。欧州の金利決定がある週であるために、注意深い動きになっていたようだ。
 それ以前に、中国からの発表で世界的な景気後退への懸念が後退し、リスク回避の動きが強まった。しかし、米通貨は対レアルで0.39%の高値となり、買いで5.425レアル、売りで5.426レアルとなり、取引終了時にはブラジル通貨は悪化した。

 「インフレ」「景気後退」「地政学」の懸念が高まる中、金利上昇とドル高がもどってきた。ブラジル国内のシナリオでは、選挙があるために、大きな警戒感が漂っており、それが98,000ポイント前後での停滞になっているようだ。
 ブラジルのイールドカーブは、全体として上昇した。2024年のDIは4ベーシスポイント上昇し13.92%、2025年は24ポイント上昇し13.38%と高値で引けた。2027年と2029年のDIは、それぞれ25ポイントと23ポイント上昇し、13.22%と13.32%になった。
 今日のIbovespa最大の下落は、第2四半期の営業予測を発表した後に5.88%ダウンした建設会社EzTec([asset=EZTC])の普通株式だった。ペッツ(PETZ3)の普通株は5.10%、メリューズ(CASH3)は4.51%、ロカウェブ(LWSA3)は4.02%の下落となった。

 

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