ブラジル日本都道府県人会連合会（県連）主催の「第２３回日本祭り」が１５～１７日、サンパウロ市ジャバクアラ区のサンパウロ・エキスポ・エキシビション＆コンベンション・センターで行われ、１６日に開会式が催された。
開会式には、市川利雄県連会長、谷口ジョゼ県連副会長兼日本祭実行委員長、林禎二駐ブラジル日本国特命全権大使、桑名良輔在サンパウロ総領事、川村怜子ＪＩＣＡブラジル事務所次長、ロドリゴ・ガルシアサンパウロ州知事、リカルド・ヌネスサンパウロ市市長、日系企業代表者らが出席した。
開会式では伯日両国歌が斉唱された後、日本人移民先亡者、コロナ禍犠牲者、安倍晋三元首相へ一分間の黙とうが捧げられた。
挨拶に立った市川会長は、同祭の開催には数百万レアルの膨大な資金が必要であり、今回はコロナ禍明けという非常にリスクの高い環境の中での開催だったことを説明。そうした中で日伯両政府と協賛企業が開催を支援してくれ、また１万５千人を上回るボランティアが運営協力をしてくれたことに対し感謝を述べ、深々とお辞儀をした。
協賛企業代表のレナト・ルイス・ピザブラデスコ銀行専務取締役は「第２３回日本祭りに協賛できることを誇りに思う」と述べ、今後も開催協力を続けていく意向を示した。
林大使は、同祭がコロナ禍以前には２０万人以上の来場者を迎える世界最大規模の日本文化イベントであることを紹介し、「ブラジルの人々の日本文化への関心の高さに非常に驚かされます。日本の伝統文化とポップカルチャーの両方を気に入ってもらえれば嬉しいです。みなさん、ようこそ！」と来場者に呼びかけた。
ガルシアサンパウロ州知事は「ボランティアの方々が持つ思いやりや尊敬、協調性は日本文化の象徴でもあります。サンパウロ州は多様性のおかげで発展しましたが、その中でも日本文化の影響はとても大きいです」と語り、サンパウロ州における日本文化の存在について話した。
谷口実行委員長は「一人ひとりの力は小さくとも、すべてが集まればこれほど大きな結果につながるのです」と同祭実施に携わった全関係者の協力に謝辞を述べ、第２３回日本祭りの開会を宣言した。
開催を祝して日本酒（岩手県産）樽の鏡開きが行われ、桑名総領事が「ビバ、サウージ、カンパイ」とブラジル式で祝杯の音頭を取った。
会場メインステージでは終日、日系団体を中心とする文化団体の演目発表が行われた。
美人コンテスト「ミス日系サンパウロ・ブラジル」では、日本から来伯した元ジャニーズ事務所のオカモト・カウアンによるショーが行われ、会場を大きく盛り上げた。
来場者の絵梨加さん（３６歳、東京）はブラジル滞在歴２年、日本祭りには初めて来場した。「一つの場所に県人会がこんなに集まっているのは初めて見た」と驚きを語り、香川県人会で食べたうどんがとてもおいしかったと笑顔をみせた。
パラーから訪れた山家カヤさん（２０歳、３世）は「日本の歴史や文化を知ることは自分の祖先のことを知るということです。日本祭りのお陰でブラジルに居ながら日本文化を体験することができて嬉しい」と語った。
