ブラジル日本文化福祉協会(文協)が6月22日、サンパウロ市同協会ビル内にある「ブラジル日本移民史料館」の9階展示新装開幕式を行い、ブラジルメディアが大々的に報じた。報道を受け、入場者が激増し、再オープン直後の25日(土)だけで679人、翌26日(日)には747人が来場。次の週末の7月2日(土)には682人、3日(日)も627人が押し掛けた。
入館待ちの行列は、7階の史料館入り口には収まりきらず、地階のエレベーターホール、さらにはサンジョアキン街まで伸びる異例の状態になった。
9階部分の改装工事は、文化奨励法を使って企業や個人から410万レアルの寄付を募って行われた。戦後の日系社会の歴史を展示するためのモニターの設置、6枚のモニターによって360度に映像が映し出されるシアタールーム、ロボット工学やコスプレ、アニメなどといった日本とブラジルの今を展示するエリアもある。
史料館運営委員長の山下リジアさんは「新装開幕以前は1日に100人来てくれたら良いという目標がありました。まさかこんなに来てくれるとは。日本移民の歴史が、こんなに多くの人に見てもらえるなんて本当にうれしいです」としみじみ語った。
関連コラム・サビアのひとり言
ブラジル日本移民史料館は、歴代の皇室、首相、日本政府高官を始め、たくさんのブラジル公立校生徒などを迎えてきた。今回の新装で「ブラジル日系社会の顔」が化粧直しをし、今風の装いで日本移民の歴史を伝えている。まだ新装された9階を見ていない人は、ぜひ訪問してみては。