【既報関連】保健省が20日、全国のサル痘感染者は592人、感染の有無を確認中の疑似症患者は134人になったと発表したと20、21日付現地サイトが報じた。
前日の発表では感染者が449人、疑似症患者が75人だったから、感染者は4日で31・8%、疑似症患者は78・7%増えた事になる。
患者の大半は南東部在住または滞在者で、サンパウロ州が429人で全体の72・4%を占めている。リオ州は85人、ミナス州は32人で、3州だけで92・2%に達している。
サンパウロ州に関しては、19日現在の感染者は374人で、1週間で91・8%増えたと報告されたばかりだった。その後の24時間の増加率は14%だ。サンパウロ市では19日までに317人の患者が確認されている。
感染者が出ていない地方は北部だけだが、アラゴアス、マラニョン、マット・グロッソ、パライバ、ピアウイ、セルジッペの6州も感染者は皆無だ。また、20日までにサル痘ではない事が確認された疑似症患者は299人となっている。
保健省によると主な症状は突然の発熱と首のリンパ節の腫れ、急性発疹だ。感染は感染者との密接な接触によるものが大半で、急速に伝染する事はない。
国家衛生監督庁(Anvisa)は、患者の隔離、患者と接する人は血液などの体液に触れないよう衛生安全具を装着する事、手指及び血液や唾液などで汚れた物の消毒、マスク着用を勧めている。
サル痘は報告義務がある病気で、疑似症患者や感染が確認された患者については、各医療機関が市や州の保健局に報告する必要がある。また、市や州の保健局は保健省への報告義務がある。隔離対象には疑似症患者も含まれ、感染が確認された時は、濃厚接触者の特定や観察が必要だ。
Anvisaは20日も、感染者が献血する時は初期症状が出てから21日以上経ち、完全に治癒してから行うようにとのガイドラインも出している。
専門家は、ブラジルでは診断が出るまでの時間が長く、医療機関や保健局が把握していない症例も相当数あると見ている。また、市中感染者が確認された自治体も増えている事などから、ブタンタン研究所がワクチンの生産も検討し始めている。
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