2022年度の「世界の優良レストラン50傑」(The World’s 50 Best Restaurants)が発表され、ブラジルからは二つの店が選ばれたと19日付オ・ヴァロール紙電子版などが報じた。
50傑は5大大陸24地域から選ばれ、初めてリスト入りした店が12軒、再エントリーを果たした店が2軒入っている。また、料理のメッカと言われる南米とアジアからは、各々、8軒と7軒が選ばれた。
ブラジルから選ばれたのは、昨年度から10ランク上がり、7位に入ったサンパウロ市のア・カーザ・ド・ポルコ(A Casa do Porco)と、47位に入ったリオ市のオテケ(Oteque)だ。
サンパウロ市セントロ(Rua Araújo, nº 124)にあるア・カーザ・ド・ポルコはジェフェルソン&ジャナイナ・ルエダ夫妻が経営しており、1カ月の利用客数の平均は延べ2万人に達する。
同店の名前には豚を意味するポルコという言葉が入っている。だが、全ての人を受け入れられるよう、外見は肉料理だが実際は菜食主義者用メニューも揃えるなど、細やかな配慮を忘れない。フランクフルトソーセージ入りのホットドックHot Porkに対し、きのこ類で作った詰め物を使ったNot Porkといった具合だ。
また、食材は無農薬で持続可能な農法を目指して開発、運営しているサンパウロ州内陸部の農園で用意したものを使うなど、環境や安全性への配慮もなされている。
ルエダ氏は農園内に調理学校を建設したいとも考えており、パンデミックでレストランを開けない間は従業員(コック達)を農園内の宿泊施設に住まわせ、研修を兼ねた生活をさせた。こうした地道な工夫や鍛錬も、昨年から10ランク上の7位に入るという快挙を達成させた一因といえそうだ。
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