【30日の市況】Ibovespaは0.55%プラスで月足では約5%上昇、ドルは7月に1.1%下落

 インフレ率の変化と金融引き締めで、世界の投資家の見通しが改善したようだ。
 Ibovespaは今週金曜日(29日)0.55%上昇し、103,164ポイントで取引を終えた。月足では、ブラジルのベンチマークは4.69%の高値を記録し、週足では4.29%の大幅な上昇となった。

 ブラジル株式市場の主要指標は、米国のパフォーマンスに一部追随したが、ペトロブラス(PETR3;PETR4)の普通株と優先株が、予想を上回る配当金の発表を受けてそれぞれ6.42%と5.76%上昇し、市場全体を押し上げた。
 米国では、ダウ平均が0.97%、S&P500が1.42%、ナスダックが1.88%上昇し、2020年11月以降で最高の月となった。
 7月は、市場のシナリオが突然変化する非常に不安定な月で、世界的なインフレシナリオを懸念する投資家が多いところからスタートした。米国の経済指標が冷え込む懸念が高まっていたが、連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されると、その雰囲気は一変した。
 今週の決定では、米連邦準備制度理事会(FRB)当局がインフレ抑制を約束する一方、経済活動や物価上昇の減速を考慮し、引き締め幅をそれほど大きくする必要はないと考えていることを示唆した。
 10年物国債の利回りは3.09%で始まったが、2.65%でその日を終えた。2年分は3.05%から2.89%に低下した。
 今日のPCEでは、市場はもう少し疑念を抱いていたが、トレンドに変化はなかったと見られている。コモディティ価格は、燃料価格と同様に下落している。米国の地域別調査でも、経済活動が持ちこたえる中で、物価上昇は鈍化している。
 インフレ率の低下と金融引き締めの必要性の低下により、リスク回避の動きが強まり、世界の主要通貨に対するドル高を示すDXYは、月半ばに108.60ポイントをつけた後、今日は105.82ポイントと0.49%下落した。
 レアルも上がった。商業ドルは金曜日に0.21%上昇し、買いも売りも5.174レアルとなった。この週、ドルは5.91%下落し、2020年11月6日に終わった週(6.07%減)以来の大きな下げ幅となった。先週の金曜日まで、アメリカの通貨は5.09%の高値を記録していた。2022年年初から見れば7.19%の下落となる。
 基本的には、株式市場の下落シナリオから、やや楽観的なシナリオへと変化してきた。世界のリスク資産はほぼ上昇し、ドルは下落して7月を終えた。イールドカーブもかなり縮まっていると見られている。
 マクロ経済の動きに加え、各社の決算も投資家に楽観的な見方をもたらしている。米国では、バランスシートの季節が本格的に到来した。予想以上に好調なテクノロジー企業の数字が目立つ。
 ブラジル企業の数字もポジティブな驚きをもって受け止められている。例えば、すでに述べたペトロブラスは、昨日、配当金の分配のためにプラスとみなされる数字をもたらし上昇した。これは、連邦政府から要請された利益配当金を先払いすることで、年間のキャッシュが増加し、なおかつあまり積極的でない政府介入とみなされたためだ。

 2023年向けDIの利回りは4ベーシスポイント低下の13.80%、2025年向けは11ポイント低下の12.72%となっている。カーブの中間に位置する2027年と2029年のDIは、それぞれ13ポイントと14ポイント下がり、12,62%と12,74%になった¨。
 専門家によると、8月も引き続き、マクロ経済指標と四半期決算に注目が集まるという。
来週は米国の製造業、サービス業、労働市場のデータが発表されるので、市場は非常に注意深くなる。もし、各地域の調査が確認され、インフレ率の鈍化と経済活動の減少がわずかであることが確認されれば、良いニュースになるかもしれない。
 FRBが3.75%または4%の水準まで金利を引き上げる必要があるとの声が強く、現在カーブはまだ3.5%を示しているためだ。FRBがインフレにこだわり続けているため、好調な勢いが反転する可能性があるという。
 金利水準がアメリカのインフレを是正するのに十分だとは考えていないが、今後30〜60日の間に市場が少し盛り上がり、インフレのピークになる可能性があると考えているとの声も出ている。

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