世界中の岐阜県人会を一つに繋ぐ「岐阜県人会インターナショナル」(GKI、長屋充良会長)がブラジル時間7月23日21時、「GKI第5回オンライン定例会」を開催した。世界的ジャズ・トランぺッターの大野俊三氏(岐阜県・73歳)が特別ゲストとして参加し、講演を行った。
同会にはブラジルを始め、米国、ベトナム、台湾、カンボジア、フィリピン、タイなど世界中の岐阜県人会から50人が参加。開会挨拶に立った長屋会長は、「大変なハードスケジュールの中、ご参加いただいた大野さんに深く感謝いたします」と述べ、10月29日に岐阜県で開催予定の『第一回岐阜県人世界大会』にも大野氏が参加することに対しても感謝を述べた。
大野氏は、高校時代にトランペットに魅せられ演奏活動を始めた。1974年には、ジャズ界の巨匠アート・ブレイキーの誘いで渡米。その後、世界的なジャズ・ミュージシャンのバンドに参加し、二度グラミー賞を受賞した。
88年に交通事故で唇を断裂し、96年には扁桃がんを発症。医師から「トランペットは二度と吹けない」と宣告された。しかし、練習を重ね演奏活動を再開できるまでに回復。2014年には世界最大級の国際作曲コンペティション「国際作詞作曲コンクール(International songwriting competition)」で、120カ国2万人の中から頂点となる「総合グランプリ」に輝いた。
大野氏は講演で、トランペットに魅了された話や、交通事故と癌によって体験した演奏できないことに対する絶望、それでも希望を捨てずに練習に励んだことなど、これまでの体験を中心に語った。
会には、大野氏の出身高校である県立岐阜商業高等学校の吹奏楽部員らも参加。講演後にはグループディスカッションや質疑応答、感想の時間が設けられ、参加者一同で歓談した。