《ブラジル》ボルソナロがサンパウロ州工業連盟の招待拒否か=民主国家擁護の署名も否定

ジョズエー・ゴメス氏(twitter)

 サンパウロ工業連盟(Fiesp)がボルソナロ大統領を会合に招き、「法治民主国家擁護のためのブラジル人への書簡」への署名を強く求めているが、大統領は拒否の姿勢をとっている。3、4日付現地紙、サイトが報じている。
 「法治民主国家擁護のためのブラジル人への書簡」はサンパウロ総合大学(USP)法学部の特設サイトが7月25日から署名を求めているもので、反響が非常に大きく、3日午前中までに70万筆を超える署名が集まっている。
 署名者の中には多数の企業家も含まれているが、Fiespはとりわけ熱心で、大統領選までに開催される民主主義を訴えるイベントには可能な限り参加したいとの意向を見せている。
 Fiespは「法治民主国家擁護のためのブラジル人への書簡」がUSP法学部校舎で読み上げられるのと同じ8月11日に大統領選の候補を招いた会合を開く予定でいる。会合の目的は候補たちに署名を求めることで、シロ・ゴメス氏(民主労働党・PDT)やシモーネ・テベテ氏(民主運動・MDB)、フェリペ・ダヴィラ氏(ノーヴォ)が参加の意向を示している。
 ボルソナロ氏はこの署名に強い難色を示しており、会合への参加も拒否する意向を示している。大統領は先日来、「ブラジル人への書簡は政治的なもの」と批判している。この手紙は無党派の体裁だが、大統領選を前に選挙システムに不信感を示し、虚偽を拡散し続けるボルソナロ氏を念頭に、民主主義順守を呼びかけたものとされている。
 Fiesp現会長のジョズエー・ゴメス氏の父親はルーラ政権の副大統領のジョゼ・アレンカール氏だ。同氏はボルソナロ氏が現在所属している自由党(PL)の重鎮政治家として知られていた。
 ボルソナロ氏は、同じく8月11日に開催される予定のエスフェラが主催する企業家との会合への参加もキャンセルしている。

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