読売新聞リオ支局特派員の淵上隆悠さん(たかゆき、35歳、東京都出身)が今月下旬に米国ワシントンのアメリカ総局へ転任するにあたり、挨拶のため4日、編集部を訪れた。
淵上さんはコロナ禍の最中に赴任し、2年7カ月を過ごした。「南米赴任は最初から希望していたので、ここ1年ぐらいしか本格的に現地取材に行けず、少し残念」と後ろ髪を引かれる心境だという。
赴任中最も興味深かった取材については、2020年7月に行った、コロナ禍で集まることができず、山車や衣装、音楽などの製作準備に苦労していたサンバチームの取材を挙げ、日系社会に関するネタでは、1930年代にアマゾナス州パリンチンスでジュート栽培に挑戦し、地域の一大産業に育てた高拓生たちの偉業取材が印象に残っているという。
アメリカ総局では、世界に関係する様々な題材を扱わねばならず、事前勉強が大変と頭を抱えつつ、「やりがいを感じる」と意気込み、「いずれ、またブラジルに戻ってきたい」と語った。