コロンビアで7日、同国で初の左派大統領となるグスタヴォ・ペトロ氏が就任式を行った。任期は2026年までとなる。7、8日付現地紙、サイトが報じている。
ペトロ氏は首都ボゴタの元市長で、6月に行われた大統領選の結果、決選投票で50・44%の支持を得て、保守系の企業家ロドルフォ・エルナンデス氏を破って大統領に選ばれた。ペトロ氏は左翼ゲリラの出身だ。
さらに、副大統領のフランシア・マルケス氏は同国の黒人運動のリーダーで40歳の女性と、伝統的に保守派が政権を握り続けたコロンビアでは画期的な政権となる。
就任式にはスペインのフェリペ国王のほか、少なくとも9カ国の中南米の国家元首が参列した。そこにボルソナロ大統領の姿はなかった。また、会場には熱狂的な群衆が数万人もかけつけた。
就任式でのペトロ氏は、同国で歴史的に繰り広げられているコロンビア革命軍(FARC)などによる暴力行為に触れ、「すべての武装勢力に武器を捨てることを求める。法的な恩恵を受けたければ暴力を繰り返すのをやめるべきだ」と発言。FARCとは平和に向けた対話を行うと宣言した。
また、同国でもう一つの大きな問題である貧困に触れ、「我々は世界でも最大級の社会格差がある国だが、もうこれ以上、それを続ける訳にはいなかい」と国民に誓った。