ラジャ・ジャット(LJ)作戦を率いていた元連邦検察庁長官のロドリゴ・ジャノー氏と、パラナ州連邦検察元主任のデルタン・ダラグノル氏らが連邦会計検査院(TCU)から、同作戦での日当の不正受給を問われ、返却を命じられた。9、10日付現地紙、サイトが報じている。
命令を受けたのはジャノー氏、デルタン氏と、パラナ州連邦検察の検察長だったジョゼ・ヴィセンテ・ベラルド・ロモン氏で、TCUはこの3人に対して343万レアルの支払いを命じた。
これは、LJを担当していた検察官7人が7年間の捜査中、不当に受け取っていた日当や移動費の返還を求めたものだ。実際に不当と見なされた額は283万レアルで、60万レアルは罰金だ。ジャノー氏、デルタン氏、ロモン氏はこの額を3で割って、1人あたり114万レアルを支払うことにとなる。
TCUによると、これはパラナ州の州都クリチーバ圏外に住む検察官に支給された日当や航空券で、不当に高かったという。中にはクリチーバに住居がある検察官の請求も含まれていたという。この習慣はLJが開始された2014年から始まり、2021年まで続いたという。
この命令はTCU第2法廷の判事4人による審理で決まった。中でも、ブルーノ・ダンタス判事は「運営上の犯罪行為」とかなり厳しい判断だった。
命令を受けた3氏は控訴の構えだが、デルタン氏は「ブラジル史上最大の汚職捜査に対する迫害だ」と抗議している。同氏は10月の下議選にポデモスから出馬予定だが、この件で出馬が無効になる可能性が生じている。
LJ作戦はブラジル政界を浄化したとしてパラナ州連邦判事だったセルジオ・モロ氏を一躍英雄にするほどの盛り上がりを見せた。だが、2019年のヴァザ・ジャット報道でモロ氏とデルタン氏らの癒着や報奨付証言の不当誘導が明らかになり、ルーラ元大統領の有罪裁判が無効となって以降、急速に求心力を失っていた。