《ブラジル》連邦警察がボルソナロ派企業家に捜査「ルーラ勝利ならクーデター」問題で

ハン氏(Facebook)

 「大統領選でルーラ氏が勝てばボルソナロ氏のクーデター(ゴウピ)を認める」とワッツアップ内で会話していたことが判明した企業家らが23日、連邦警察の捜査を受けた。23日付現地サイトが報じている。
 この捜査は、最高裁のネット犯罪担当で選挙高裁長官でもあるアレッシャンドレ・デ・モラエス判事の命令で行われた。捜査には警官35人が導入され、サンパウロ州、リオ州、リオ・グランデ・ド・スウ州、サンタカタリーナ州、セアラー州にある企業家の自宅などが捜査対象となった。
 捜査対象となったのはスーパー「アヴァン」のルシアノ・ハン氏、ショッピング・チェーン「マルチプラン」のジョゼ・イザアキ・ペレス氏、建築会社W3のイヴァン・ウロベル氏、バーラ・ワールド・ショッピングのジョゼ・コウリ氏、セーラ・グループのルイス・アンドレ・チソット氏、テクニーザのメイエル・ニグリ氏、モルマイイのマルコ・アウレーリオ・ライムンド氏、レストラン「ココ・バンブー」のアフラニオ・バレイラ・フィーリョ氏の8人だ。
 中でも、かねてからボルソナロ大統領との蜜月ぶりが伝えられ、フェイクニュース捜査の対象にもなっていたハン氏に対する捜査は厳しく、家宅捜査が行われた上に、携帯電話が押収された。
 この8人は先週、サイト「メトロポレ」の報道で、ワッツアップ内のグループで大統領選でのルーラ氏の勝利を認めず、ボルソナロ氏が大統領を継続するために行うゴウピに賛同する」などの会話を行い、9月7日の独立記念日にボルソナロ氏自身が煽っている軍事パレードや支持者たちによる抗議行動などについても話し合っていたことが明かされ、社会的な批判を浴びていた。
 今回の捜査に関し、ハン氏は「私は落ち着いている。なぜなら私は常に真実で、清い意識の側にいるから」などと発言。表現や思考の自由を訴えている。
 同日は銀行口座やSNSのアカウントの凍結、銀行口座の情報開示なども命じられた。

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