【既報関連】選挙が近づき、選挙法違反の取り締まりが厳しくなる中、連邦政府が提出した独立200周年祝賀キャンペーンの広告要請に選挙高裁が制限を設けて物議を醸したと26、27日付現地紙、サイトが報じた。
連邦政府と選挙高裁の間の確執は、ボルソナロ大統領が歩み寄る姿勢を見せた事で緩和に向かうかに見えていたが、ボルソナロ派の企業家らに対する捜査後、大統領側の不満が再び高まっていた。
そんな時、連邦政府は「緑と黄色で描かれた未来」というスローガンを掲げた独立200周年記念キャンペーンの広告を出す許可を求めた。
独立200周年は国を挙げて祝ってしかるべきだ。だが、大統領が昨年同様、9月7日の独立記念日にデモをと呼びかけ、「緑と黄色で繰り出せ」「選挙前、最後の機会だ」と煽っていた事もあり、連邦政府と選挙高裁との緊張感が高まった。
アレシャンドレ・デ・モラエス選挙高裁長官は最初、独立200周年のキャンペーンの広告全体を禁止する意向だったが、その事が漏れ、大統領やボルソナロ派の人々から否定的な反応が起きたため、制限付きで広告を出す事を認めた。
その制限は、連邦政府によるキャンペーンの形をとらず、キャンペーンの責任者である観光省と国防省、外務省のロゴだけを使う事と、「選挙の意味合いを持つ可能性がある」と判断された、「私達は家族を守り、この闘いを毎日の日常生活に取り入れていく」という一節の削除だ。
モラエス長官は判決文に、「独立記念日という日付の歴史的重要さと国の大きさ、独立期間中の数え切れない成果を考えると200周年を祝う事は否定できない。緊急性の観点から見ても、民主的な方法で存続してきた国に属する事は非常に重要だ」とした後、「憲法は公的機関の広告に当局や公務員の個人的な名前やシンボル、イメージを使う事を認めていない」と記した。
ボルソナロ氏は見直し前の判決文を聞いた際、「信じられない命令で従う気はない。これが結論だ」と言い放ち、「緑と黄色の使用禁止は何でもないように見えても大切な問題だ」「私は緑と黄色を使う」と語っており、制限付許可に従うかや今後の選挙高裁との関係が注目されている。