選挙高裁は1日、ロベルト・ジェフェルソン氏(ブラジル労働党・PTB)の大統領選出馬を認めないことを満場一致で決めた。1日付現地サイトが報じている。
ジェフェルソン氏は2012年にメンサロン事件で実刑判決を受けた後、罪が軽減されたが、フィッシャ・リンパ法の規定により、2023年12月まではいかなる選挙への出馬も禁じられていた。また、2021年8月にはネット上で最高裁を威嚇する言動を行った嫌疑で逮捕されている。同氏の刑は今年1月に自宅軟禁に切り替わり、現在もリオ市の自宅で受刑中の身だ。
ジェフェルソン氏は8月1日に大統領選への出馬申請を行い、世間を驚かせた。その目的は、敬意を抱くボルソナロ大統領の再選の援軍となることだと見られていた。同氏は2016年に最高裁からメンサロン事件で罪を軽減されたことを盾に、「出馬は可能だ」と主張していた。
だが、選挙高裁のカルロス・ホルバック判事は、「罪は軽くなったが、それは選挙権を回復させるまでの効用はない」と主張。他の判事たちからも反対意見は出なかった。
ジェフェルソン氏の出馬登録拒否は選挙検察の要請を受けたもので、ホルバック判事は8月にジェフェルソン氏の選挙放送出演と政党資金や選挙基金からの経費支出を禁じる司法判断を出していた。
同氏は即座に司法判断に対する上告を行っていたが、今回の判決で出馬登録が正式に却下されたため、上告も無効となる。PTBは10日以内に代替候補を出すことが認められており、繰り上がりで行くなら副候補のケルマン神父となる。