「受け入れてくれたブラジルに感謝を」独立200周年記念市民パレード=日系19団体1400人が行進

開会式典の様子
開会式典の様子

 日系主要6団体主催の『ブラジル独立200周年記念市民パレード』が4日、リベルダーデ大通りにて行われた。気温14度、曇り空と天候には恵まれなかったが、日系19団体1400人の行進を観ようと、同大通りは見物客で埋め尽くされた。

 午前10時、パレードに先駆けて、ブラジル・ラジオ体操連盟が仮設ステージ前でラジオ体操を実演。その後、開会式典が行われ、ブラジル旗と27州旗、日本国旗と47都道府県旗を掲げたブラジル陸軍音楽隊とブラジル・ボーイスカウトが日伯両国歌、ブラジル独立賛歌を斉唱した。

ブラジル国歌の演奏の様子

ラジオ体操の実演

 開会式典にはパレードを主催したブラジル日本文化福祉協会(文協)、サンパウロ日伯援護協会、ブラジル日本都道府県人会連合会、ブラジル日本商工会議所、日伯文化連盟、リベルダーデ文化福祉協会の代表者、協賛団体代表、政治家らが出席した。
 挨拶に立った石川レナト文協会長は「私たちの祖先を114年前に受け入れ、ブラジルを私たちの祖国にしてくれたことに対し、ブラジルと国民に感謝申し上げます。ブラジルは我々が日本文化を継承することを許し、日系社会は今やブラジルの多文化社会の中に溶け込んでいます。日本とブラジルは経済など様々な分野で補完的な関係を築いています。今後も両国の関係強化に貢献して参ります」と語り、「共に発展を」と故・安倍晋三氏の言葉を引用して挨拶を締めくくった。

挨拶する石川レナト文協会長
挨拶する石川レナト文協会長

 野村アウレリオサンパウロ市議は「これまで日系人はブラジル軍内や政治、経済で大きな功績を残してきました」と日系人の活躍を振り返り、称賛した。桑名良輔在サンパウロ総領事は独立200周年を祝し「これからも日伯両国の友好関係を強化していきたい」と述べた。
 式典後の11時30分、日系団体による市民パレードが、リベルダーデ大通りとバロン・デ・イグアペ街の交差点から、9月7日広場に向けて開始された。
 同パレードを観覧したフェリペ・オタヴィアーニさん(38歳)は「パレードの全部が素晴らしく美しかった。芸能項目の『掃除と踊り』がとても印象的で、日本人の礼儀正しさ、配慮、勤勉さを強く感じました」と語った。山城幸子さん(77歳、2世)は「とてもきれいだった。感謝の気持ちは忘れずに思い出してちゃんと伝えるべきですね」と話した。
 パレード演目の長崎龍踊りと健康体操の責任者を務めた川添博さん(74歳、長崎県出身)は「ブラジルへ感謝を伝えるというパレードの目的は達成出来たと思います。観覧者や参加者に日系社会はブラジルと共にあることも実感してもらえたと思います。これだけの事ができ、非常に良かったです」と話した。

47県旗が行進する様子

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