《ブラジル》連邦議会で200周年を慶祝=民主主義擁護を改めて確認=ボルソナロ大統領は出席せず

200周年記念の特別セッション(Pedro Franca/Agencia Senado)

 独立記念日が明けた8日、連邦議会が独立200周年を祝う特別セッションを開催し、改めて民主主義を擁護したと8、9日付現地紙、サイトが報じた。
 上下両院の特別セッションには三権の長全員が同席する筈だったが、ボルソナロ大統領は当日の朝キャンセル。進行役のロドリゴ・パシェッコ上院議長には欠席の理由は告げられていなかったが、大統領は同日午後のメディアの質問に、大統領官邸に多くの支持者が押しかけ対応に追われたと答えている。
 だが、大統領の欠席は、独立記念日のイベントを選挙キャンペーンに利用したとの批判の高まりを気にしたものと見られている。
 7日に三権広場で行われた公式パレードが選挙キャンペーンに利用され、大統領支持者らとの衝突が起こり得る事への懸念は、上下両院議長やルイス・フクス最高裁長官が7日の式典に欠席した理由でもあった。今回は逆に、両院議長や最高裁長官は揃ったのに、大統領が欠けるという事態になった。
 パシェッコ上院議長は8日の特別セッションで、ブラジルが独立に至るまでの足取りと1988年制定の現行連邦憲法の重要性などを強調。ブラジルは「自由と民主主義への歩みを固めてきた」とし、「憲法が認めた三権分立によって強化された民主主義の基盤は、反民主主義を退け、法の支配や民主主義に対する攻撃の可能性に直面するのに役立つ。民主主義を否定したり、覆す事はできない」と明言した。
 アルトゥール・リラ下院議長は独立200周年が統一選と重なった事に言及し、統一選は「国民が良心的な投票を通し、民主主義と議会を強化し、様々な願いを集団的な意思表示や目標に変えるという大切な務めを果たし続ける機会」と述べた。
 特別セッションにはフクス最高裁長官やアレシャンドレ・デ・モラエス選挙高裁長官、アウグスト・アラス検察庁長官、ジョゼ・サルネイ元大統領やミシェル・テメル前大統領も出席。元大統領のコーロル、ルーラ、ジルマの3氏は欠席したが、祝辞を送った。
 諸国からの代表には前日の記念式典にも出席した、ポルトガルのマルセロ・レベロ大統領も含まれ、パシェッコ議長らと笑顔で挨拶を交わす姿がテレビなどでも報じられた。

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