8日に96歳で逝去したイギリスのエリザベス女王は1968年に1回だけ来伯し、ブラジル大統領6人にも面会を行い、そのたびに話題になってきた。その軌跡を9日付伯字紙、サイトが報じている。
女王は1952年に即位したが、最初に会った大統領は軍政時代の1968年のコスタ・エ・シウヴァ氏。このときは女王がブラジルを訪れており、ペルナンブッコ州レシフェで面会が実現した。2人目も軍政時代のガイゼル氏で、1976年に同氏がロンドンを訪れた際に会っている。
民政復帰後にはじめてエリザベス女王に会ったのはジョゼ・サルネイ氏で、1989年のフランス革命200周年記念の式典で実現している。サルネイ氏は8日、女王の死を悼み、「戦争における人命の保護をことさら大事にされ、平和を望まれた方だった」と振り返っている。
続いて1997年のカルドーゾ氏。このときはロンドンで、当時、スポーツ相をつとめていたサッカーの王様ペレを連れて大統領として訪問した。このときにカルドーゾは英国政府から勲章を授与されている。
ルーラ氏は2006年にバッキンガム宮殿で、2009年にG20会議で会っている。ルーラ氏は当時を振り返り、「すでに80代になっていたが、重要な公務をされていた。イデオロギーの異なる首相たちとうまく協調していた」と語っている。
エリザベス女王と面会した最後のブラジルの大統領はジウマ氏だった。2012年、ロンドン五輪が始まる直前にバッキンガム宮殿を訪れた際だ。
ジウマ氏は8日、SNS上で追悼のメッセージを発表。面会の際の写真を添えてジウマ氏は王室への悔やみの言葉を述べた後、「女王のおかげでブラジルとイギリスは常に良好な関係を築けた。お会いできたのは自分にとっての最高の思い出だ」と語っている。