《ブラジル》外国ともPIX決済へ=BISが即時決済システム統合の動き=ブラジル方式の輸出望む国も

Pix é o pagamento instantânePIX利用時の画面(Marcello Casal Jr./Agencia Brasil)o brasileiro. O meio de pagamento criado pelo Banco Central (BC) em que os recursos são transferidos entre contas em poucos segundos, a qualquer hora ou dia. É prático, rápido e seguro.

 実現の時期は未定だが、中央銀行の中央銀行として知られる国際決済銀行(BIS)が開発中の即時決済システム統合化により、ブラジルのPIXからも国外での経費の即時決済や国外への即時送金が可能となると10、11日付ブラジル国内紙、サイトが報じた。
 BISが開発中の統合型即時決済システムは、繋がりや連結などを意味する英語のNexus(ネクサス)という言葉で呼ばれる。即時決済システムの国際統合が進めば、クレジットカードがなくても国外での買い物やホテルの経費の支払いが可能だし、外国の友人と割り勘で食事をしても通貨を気にせず支払いを行える。留学生への仕送りなどもお手の物となるはずだ。
 もちろん現在はまだ研究検討段階で、実用化には時間がかかる。だが新興国や零細・小企業など、資金の流れを明確かつ迅速にする事や短期間での決済が必要な国や人は早期実現を望んでいる。
 ブラジルではテメル前政権が取り組み、ボルソナロ政権で実用化されたPIX利用者が、一般人1億2200万人を含む1億3180万人に発展。送金や受け取りに必要な「鍵」の登録数は4億7800万に及んでいる。
 24時間、365日利用でき、個人なら送料も不要なPIXは、現金決済一点張りだった店での支払い手段にもなって普及が進み、月間利用額も1兆レアル突破目前だ。
 簡便さや迅速さを取り入れるため、ブラジル版システムの輸入を考える国も出始めている。カンポス・ネット中銀総裁によると、声をかけてきているのはコロンビアやカナダで、BISによる世界大のネクサスの実働化前にラ米地区で稼働し始める可能性がある。
 米国では来年7月を目処に即時決済システムを導入するためのFedNowと呼ばれるパイロット・プロジェクトが導入されて、120以上の機関が参加中だ。小切手が姿を消す日も近いと見られているという。
 ただしブラジルではPIXの普及で、携帯電話を奪い、PIXを利用して金を盗む強盗や鍵の漏洩も頻発している。適用範囲の大小に関わらず、個人情報の保護を含む安全性確保が課題となる。国際版では、連結方法の他、異なる通貨間のレート確定のあり方なども課題となりそうだ。

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