ボルソナロ大統領が13日、SBT局の番組でインタビューを受け、「あなたが現政権で犯したと思うミスは何ですか?」との質問に、「悪い言葉を使う事」と答えて自政権のミスを隠した上、実績を過大評価し、選挙宣伝に利用したと批判されたと同日付オ・ヴァロール紙電子版、UOLサイトなどが報じた。
大統領によると、彼がミスだと思っているのは「時々、悪い言葉を使い、聞いた人達がまるで違う意味にとってしまう事」で、「それ以外の事は全て正しく行って来た」とし、「唯一のミスは悪い言葉を使う事」と言ってのけた。
「私は悪い言葉を使うが、私は泥棒ではない。だから、私が使う悪い言葉が一部の人を驚かせてしまうんだ」「私の話し方は荒っぽいから、皆が私の事を批判する」とも語った。さらに「現在は言葉の荒い人を夫にしたいと考える人はいない。できるだけ、礼儀正しくあらねば」「家での格言が何かを知っているかい? 命令は出せる人が出せ、妻を持つ人は従え、だ」と続けた。
教育省や環境省を巡るスキャンダルや、大統領一家が議員給などでは考えられない数の不動産を融資なども受けずに購入してきた事に関する報道が繰り返されているにも関わらず、「3年半、汚職は起きていない」と強調した。
新型コロナワクチンのCovaxinの水増し購入疑惑については「買っていない」、教育省を巡るスキャンダルについて訊かれても「職権乱用などと騒がれた市長には1銭も支払っていない」とし、全て「些細な事」と一蹴した。
より貧しい人達を悩ませている食料インフレについては、「食料インフレは世界的な出来事」「基礎食料品セットに含まれる品目の連邦税は免税とした」「家族農の増加に伴って農産物価格は下がるはず」などの言葉でお茶を濁した。
看護師達の最低給与額を定めた法令を最高裁が差し止めた件では、「最高裁は憲法に関する事だけを裁いていれば良いんだ。管轄外の事に口を突っ込まないで欲しい」との言葉で最高裁を批判。
「選挙結果を受け入れられるか」との質問には、「きれいな選挙なら何も文句はないはずだろ」「行く先々でこれほど歓迎されているのに、(なぜ支持率で劣るのか)理解できない」と語った。
大統領はその他にも、女性に対する暴力は減少、物価は鎮静化、生活扶助の増額などと語り続けたが、周囲からは、現政権では女性殺人や家庭内暴力が増加している事を指摘する声や、今回のインタビューも選挙宣伝に他ならないといった批判の声が出ている。
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