《パラナ州》上議選の公開討論会でモロが標的に=左派や保守から「裏切り者」

討論会でのモロ氏(Twitter)

 17日、パラナ州で上議選候補者によるテレビ討論会が行われ、一時は大統領候補と目されていたセルジオ・モロ氏(ウニオン)が出演。同州選挙区ではかつての恩師アルヴァロ・ジアス氏(ポデモス)氏との対決が注目されるモロ氏は、左派からもボルソナロ大統領派からも厳しい質問攻めにあった。17、18日付現地紙、サイトが報じている。
 討論会で最初に詰め寄ったのは左派候補たちで、デジレー・サルガード氏(民主労働党・PDT)は、「あなたはラヴァ・ジャット作戦の判事として汚職撲滅を訴えていたが、そのあなたがなぜ大量の不動産物件を不審な現金払いで買ったボルソナロ氏を支持するのか」と質問した。
 モロ氏は2021年4月にボルソナロ氏と対立して法相を辞任したが、この数日前にテレビのキャンペーンでボルソナロ氏のビデオを引用していた。モロ氏はこれに対し、「私もボルソナロ氏もルーラ氏を共通の対決相手としているからだ」と答えた。
 続くラエルソン・マチアス氏(社会主義自由党・PSOL)からは、「ラヴァ・ジャット作戦の判事時代にルーラ氏を不当な裁判で刑務所に入れた」と責められた。モロ氏はこの日、ルーラ氏がかつて実刑に服していたクリチーバでキャンペーンを行っていた。
 さらに、ボルソナロ氏の自由党(PL)のパウロ・マルチンス氏はモロ氏に対し、「あなたはボルソナロ氏を裏切り、(大統領候補として党に迎えた)アルヴァロ氏を裏切り、そしてパラナ州民を裏切ってサンパウロ州で出馬しようとまでした」とし、「裏切り者」という言葉を連呼した。
 モロ氏はポデモスに大統領候補として入党したが、政党規模の大きなウニオンに移籍。だが、大統領候補には認められず、サンパウロ州からの出馬を試みたが、固定住所がないとされ、選挙地域裁に無効にされていた。
 モロ氏は大統領選世論調査でも一時、3位につけていたが、同州上院選では3期連続当選の実力者アルヴァロ氏に苦戦しており、25%対36%でリードされている。

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