ブラジル株式市場は、リスク回避の動きが続くニューヨークのインデックスとは別の動きをした。
取引終了間際に上昇し、Ibovespaは114千ポイント以上になった。この水準での終値は5ヵ月ぶりだ。一方、リスク回避の心理は引き続き国際的な株式市場の下押し要因となった。中央銀行は昨年3月から始めたSelic金利引き上げサイクルを13.75%で一端終了させた。その翌日に米国市場の動きとは連動しないブラジル株式市場の独自の値上がりとなった。
これからの議論は、中央銀行がいつまで現在の金利水準を維持すべきかが焦点になると見られている。ブラジルは今日、国内要因が良好であるため、外部要因の影響を受けずに済んだとの見方も出ている。中銀の金利維持の決定は、金融引き締めサイクルを終了させるものであり、安堵したとの声は多い。金利は極めて高い水準にあるが、中銀は依然として警戒心を示し、さらなる引き上げを排除せずにいることが市場に好感されている。
Ibovespaは重量銘柄の影響を受けた。ペトロブラス(PETR3;PETR4)は、国際市場での鉄鉱石と原油の上昇により2%以上上昇し、終値を迎えた。すでに7ヶ月続いているロシアとウクライナの戦争で緊張が高まり、世界の原料供給に対する懸念が蘇った。
アナリストによると、ブラジル株式市場の楽観的な見方には、財政的な要素も含まれていたという。経済産業省は、2カ月ごとに発表する費用と収入の評価報告書で、2022年の基礎的財政収支が9年ぶりに黒字になると予測した。
22日(木)のIbovespaは1.91%上昇し、114,070ポイントで取引を終えた。今日のセッションで取引されたボリュームは335億レアルだった。
国外では、世界的なリスク回避の動きから、ユーロやポンドなどの他通貨に対してドル高が進行した。ここでは、ドルはレアルに対して負けた。商業ドルは、売り買いともに1.14%下落し、5.114レアルで取引を終えた。
時間外では、DIF25が28ベーシスポイント下落の11.48%、DIF27とDIF29がそれぞれ20ポイント、16ポイント下落の11.18%、11.31%となった。
本日のNY市場は、ボラティリティの高い展開となったが、主要指数は赤字で終わった。ダウ平均は0.36%減の30,076ポイント、S&P500は0.85%減の3,757ポイント、ナスダックは1.37%減の11,066ポイントだった。
ウォール街では、米中銀の利上げ決定とインフレに対する積極的な姿勢を引き続き反映し、新たな利上げが示唆された。この決定により、アメリカ経済の強制着陸が行われるという見方が継続された。インフレを抑制するためには、経済活動への副作用があるとの見方が広がっている。