大統領選まで1週間余りとなった今、ブラジルの話題はそれで持ちきりとなっているが、そのタイミングでルーラ氏は22日、SBT局の有名司会者ラチーニョの大統領候補インタビューに出演した。ラチーニョ氏はボルソナロ派として知られており、ボルソナロ氏の支持者はラチーニョ氏がルーラ氏の印象を下げるようなことをすると期待していたが、それは裏切られた。番組は和やかに進んだ上、ラチーニョが口を滑らせてルーラ氏を「大統領」と呼んでしまったことで、ボルソナロ派は苛立ち、ルーラ氏の支持者は「ラチーニョまでもが大統領と認めた」とネット上で囃し立てる結果となってしまった。
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ボルソナロ大統領の大ファンで、短期間ながら文化局長も務めた女優レジーナ・デュアルテが22日、「ボルソナロ大統領の拒絶率が高いのは無知な人が多いからだ」とインスタグラムで語った。ただ、そのやり方は、エジプトで1981年にサダト大統領を暗殺した犯人が無知だったことを、この事件の裁判での判事と犯人の会話を使って説明するというもので、「今回の大統領選とどう関係が」との反応が目立った。
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英国のエリザベス女王の葬儀前のロンドンでの選挙演説や虚偽を多く交えたニューヨークの国連総会での演説など、週の前半は話題を振りまいたボルソナロ大統領だが、それに比べると帰国後はおとなしい。来週は選挙前最後の週だが、不利な状況を逆転させる秘策は果たしてあるか。