10月2日の統一選一次投票を前に、米州機構(OEA)の選挙監視団が26日にボルソナロ大統領と会い、活動を開始した。政治的暴力増加や不審な金の動きも判明する中、各候補は最後の追い込みに入っていると26、27日付現地紙、サイトが報じた。
OEA選挙監視団団長でパラグアイ元外相のルベン・ラミレス・レスカーノ氏は大統領との会談後、「私達の使命はブラジルの制度的枠組みを尊重しつつ監視活動を行い、ブラジル国民の投票への参加を促す事だ」と語った。
OEAの監視団派遣は2018年以来3度目で、17カ国、55人の専門家が、大統領候補や政党代表、選挙高裁代表などと会談を行う他、15州と連邦直轄区での投票の様子などを監視する。
監視項目は選挙関連の技術や組織、選挙裁判所、政治の実態、国外投票の状況、キャンペーンと表現の自由の関係、女性や先住民、黒人らの政治参加、選挙に伴う暴力などだ。
OEAはボルソナロ氏が今も批判している18年選挙の際、電子投票により安全かつ迅速に開票ができた、ブラジルの選挙制度は非常によく機能しているとする報告書を提出。2極化と暴力拡大は18年も指摘されたが、今年はより深刻だ。
最近は、大統領が頻繁に支持率調査の信憑性を疑う発言を行い、10月1日のバイク行進(モトシアッタ)への参加を煽り、ルーラ氏への拒絶率を高めるための言動を強化したことなどを受け、ルーラ派とボルソナロ派の間の諍いや暴力事件が増えている。
選挙高裁が9~13日に受け取ったキャンペーン関連書類から不審な金や寄付5万9072件(6億500万レアル)を見つけたとの報告や、企業家や牧師達がボルソナロ氏の選挙活動用の並行会計準備中との報道など、合法性を疑われる動きもあるようだ。
他方、連邦会計検査院(TCU)は開票結果に疑問や不満を唱える人が出て来た時に備え、投票日に電子投票機540台の投票結果をリアルタイムで解析すると26日に発表。
同院は投票機4161台の投票結果を詳細に解析して11月に発表する予定だが、ボルソナロ氏が6割以上の得票で一次当選しなければ不正が行われていると発言している事などを受けた追加措置だ。
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