24日午後8時頃、サンパウロ市地下鉄リベルダーデ駅に停車中の電車内で、ブラジル人男性同士が諍いとなり、一方が相手の腹部をナイフで刺傷する事件が発生した。被害者はベルゲイロ救急治療室に搬送後、サンタカーザ・デ・ミゼリコルジア病院へと移された。27日現在、加害者は逮捕されておらず、治安当局が行方を追っている。
被害者は友人とサンベント駅で電車を待っている際、加害者から視線を感じ、電車に乗ったところで、加害者に「なぜ睨んでいるのか」と問い、言い争いとなった。地下鉄がリベルダーデ駅に到着すると、両者の間で再び言い争いが生じ、押し合いに発展。加害者がバッグからナイフを取り出し、被害者の腹部を刺した。
加害者は何も起きていないかのような素振りで車両内に居残り、被害者は壁にもたれながら刺されたことを周囲に訴えたが、乗客は状況を理解できず、何もせずにいた。
加害者は次の駅のサンジョアキン駅で降車し、姿をくらませた。被害者は駅警備員に救出され、病院へと搬送された。
治安局、軍警、パウリスタ都電公社、メトロ公社によれば電車、駅構内での暴力事件は今年、銃撃事件が2件、刺傷事件が7件、強盗事件が8件の計17件が報告されているという。