プロレスラーで元参議院議員のアントニオ猪木さん(本名猪木寛至=いのき・かんじ、神奈川出身)が、1日午前7時40分、心不全のため東京都港区の自宅で死去した。行年79歳。
猪木さんは1956年、13歳の時に家族とともにサントス丸で渡伯し、珈琲農園での農作業や、聖市の市営市場での荷車引きなどに従事した。60年に興行でブラジルを訪れた力道山にプロレスラーとしての素質を見いだされ、スカウトされて日本に帰国し、日本プロレスに入団した。
その後、日本を代表する人気プロレスラーとなった。1989年には参議院議員に初当選し、スポーツを通じた国際平和を標榜する政治活動を行った。
2013年には、在日ブラジル大使館の親善大使に任命され、同年に総合格闘技イベント『ジャングル・ファイト』を聖市で開催。2017年には聖市のブラジル日本文化福祉協会(文協)で講演を行うなど、帰国後もブラジルとの繋がりを強く持っていた。