サンパウロ州ヴァルジェン・グランデ・パウリスタ市のブッフェ奄美で10月1日に開催されたコチア青年移住67周年記念慰霊法要と喜寿・傘寿・米寿・卒寿合同祝賀会に、モザンビークからブラジルに留学して5年目になるトメ・フランシスコさん(25歳)が出席していた。トメさんは、今年7月にサンロッケ市の文協国士舘公園で行われた桜祭りにも参加して餅つきなどを手伝い、前向きで明るい性格がコチア青年関係者に喜ばれたという。
モザンビークのガザ州で生まれたトメさんは両親がおらず、子供の時から地元で農牧業を手伝ってきた。高校生の時に一般財団法人あしなが育英会の制度を受け、2018年から同じポルトガル語圏のブラジルに留学。現在、FMU大学の国際学科で勉強する傍ら、昨年4月から日系弁護士が所属する機関で、得意な英語やポルトガル語を使って業務を手伝っている。
今年12月には大学を卒業する予定で、今後は一旦モザンビークに戻るか、ブラジルでの生活を継続して就職するかの選択を迫られている。将来的には、「貧しい国の子供たちに教育を受けさせるプロジェクトを立ち上げ、モザンビークと他の国をつないでいきたい」と抱負を語るトメさん。
サンパウロ市アクリマソン区のブラジル茨城県人会(本多泉美会長)会館に住みながら日本語も勉強しており、好きな日本食については「寿司、天ぷら、焼きそば、ギョーザ」と片言の日本語で話しながら笑顔を見せていた。