ミナス州サンタバルバラ市内にあるCDSⅡ鉱滓ダムにひび割れが見つかり、国家鉱業監督庁(ANM)が8日、決壊・崩壊事故が起きる危険度を示す危険水準1に指定したと9日付カルタ・カピタルなどが報じた。
CDSⅡダムは金採掘会社アングロ・ゴールド・アシャンチ社の鉱山内にあり、これまでは危険とはみなされていなかった。
だが、7日に行われた暫定監査でダムの壁面にひび割れができている事が判明し、危険水準1に指定された。危険水準は1~3の3レベルに分けられ、3の場合はいつ決壊事故が起きても不思議がないとして、企業側には住民の避難その他の対策や、ダム廃止に向けた作業の実施などが義務付けられる。
アングロ・ゴールド側は、ANMの決定は鉱業ダム緊急活動計画(PAEBM)に沿ったものである事と、このレベルでは直ちに決壊事故が起きる事はないため、サイレンを作動させたり、事故救助ゾーンから避難したりする必要はない事を強調する文書を出し、当局の指導に従う意向を表明した。
また、監査で見つかったひび割れは数センチ程度のもので、ダムの強度を上げるための作業を行った後の施設ではよくある事だとも語っている。
同社によると、危険水準1との指定は、外部の専門機関による監査による安全性や安定性に関する調査や分析の結果をANMに提出するまでの予備的な措置で、CDSⅡダムは今年9月に外部機関が出した安全性を保証する宣言書だけでなく、国が定めた全ての安全基準を満たしている事も強調した。
外部機関による安全性の宣言書によると、CDSⅡダムの現在の安全性と安定性を示す指数は1・82で、法令で定められた1・5以上という基準を満たしているという。外部機関による宣言書の内容その他の安全性や安定性に関するデータは同社の公式サイト(www.anglogoldashanti.com.br/barragens/nossas-barragens/barragem-cds-ii)でも確認できるという。