【東京発】岩谷みえエレナニャンドゥティ教室による「パラグアイの虹色レース ニャンドゥティ展」が9月27日から10月1日、東京都ヴォーグ社で開催された。在日パラグアイ大使館後援。
「ニャンドゥティ」はパラグアイの伝統手芸品。展示会には、日系パラグアイ人2世の岩谷みえ・エレナさん(61歳、ラ・コルメナ移住地)が主宰するニャンドゥティ教室の講師、生徒ら74人の作品が並び、約500人が来場した。
最終日に行われた式典で挨拶に立った岩谷さんは「多くの方がご参加くださり、日本中へ笑顔を届ける事ができたようで感動しています。ニャンドゥティとパラグアイの素晴らしさを伝える事が私の天命だと思っています」と展示会の成功に顔を綻ばせ、関係者へ感謝の言葉を述べた。
式典にはラウル・フロレンティン駐日パラグアイ大使も夫婦で出席。フロレンティン大使は「ニャンドゥティはパラグアイ人のアイデンティティを形成する大切な伝統工芸のひとつ。ニャンドゥティが地球の反対側の日本でこんなにも愛されていることを知り、とても嬉しく思います」と喜びをみせた。
式典では、岩谷さんとフロレンティン大使による優秀作品表彰が行われ、各賞受賞者へ賞状や賞品が贈られた。藍染め技法を用いた作品に大使賞が贈られ、フロレンティン大使は「日本とパラグアイの融合を感じ大変感銘を受けました。パラグアイは多様な移民から出来た国で、そこにはもちろん日本人移民も含まれています」と語った。
岩谷さんとニャンドゥティ=首都圏などで30教室展開
岩谷さんがニャンドゥティと出会ったのは2006年頃。夫のパラグアイ赴任を機に渡巴し、任期中の4年間で現地の日系2世・田口キミエさんに師事してニャンドゥティを学んだ。帰国後すぐに教室を始め、2012年からは定期的に渡巴し、地元職人から技術を学び、腕を磨いた。現在はアカデミア・ミエ・エレナ・グループとして首都圏や愛知県、石川県で30教室を展開。自身も9教室で講師を務める。
去年には、上田善久元駐パラグアイ駐箚特命全権大使の勧めで、一般社団法人日本ニャンドゥティ協会を設立。日本で正しいニャンドゥティを広め、パラグアイのニャンドゥティ職人の支援と活動活性化を目指していくという。